<< 教室引っ越し、11月3日(土)からさわやかちば県民プラザにて開催 | main | 県民プラザへの引っ越し〜作文風レポート >>

おとなの作文「腕枕」

0

     おとなの作文のご紹介です。60代女性の作品。以前ご紹介した70代、80代女性が書かれた「父からの手紙」に触発されて、ご自分のお父さんのことを書かれました。この作文の中のお父さんを記憶にとどめておきたいそうです。

    作文のキーワードは黒猫、腕枕、布団、父、末っ子。

     ぐっとくる作文です。最後の軽みがまた粋です。

    では、すずさん、お願いします。

    「はあい」



    腕枕 すず

     猫を飼っている。生まれてすぐ捨てられていた黒猫だ。親や兄弟を知らずに育ったので、とりわけ甘えん坊で、やんちゃで、人見知り。

     私が布団に入るととんできて、当たり前な顔をして腕枕に収まる。軽くて小さい猫の頭だが、しばらくすると寝返りも打ちたいし、腕もしびれてくる。ぐっすり寝込んでいる猫の頭をそおっとずらしてみるが、気づかれて腕枕のやり直しになるのが常だ。

     そういえば、私は小さい頃、毎日父の腕枕で眠っていた。末っ子だけの特権だったと思う。父の腕はさぞかし痺れただろう。

    「重いなあ、ええ頭やなあ。」

    と、言ってもらえるのが嬉しかった。なかなか眠られないと、寝返りを打ちたくなり、

    「お父ちゃんのこと好きやけど、あっち向くね。」

    と、いちいち断って背を向けた。父から背を向けられた記憶はない。 

     そんなふうに育ったのに、2人の子供を育てるのに、腕枕をして寝かしつけたことは、たぶんない。欧米式に、寝る前の絵本を読んだ後は、おやすみ、と言って子供達だけで寝るように仕向けていた。なんと勿体ないことをしてしまったのかと悔やまれる。

     仕方がない。今は猫を甘やかすか。

     

    ▼パソコン入力で書かれました。キーボードで入力すると、考えるスピードで書き留められます。

     

    =============================

    大人作文教室は毎週火曜日、9:00−12:00

    さわやかちば県民プラザにて開催中。

    無料体験学習2回受付中です。

    ご連絡は柏の葉作文教室、浅岡まで。

    04-7111-1255

    080-4118-7434

    kayo.asaoka@gmail.com

     

    プロ級の文章力に拍手を、下のボタンはぽちっとお願いします。

    にほんブログ村 教育ブログ 生涯学習・教育へ
    にほんブログ村



    自己紹介

    浅岡佳代
    2003年より作文講師
    2005年より作文教室主催
    2021年より作文&プログラミング教室主催
    2023年 荒垣秀雄顕彰作文コンクール(飛騨市)審査協力/6月カミオカラボプログラミング講座講師
    コース概要
    🌺受験作文・小論文コースはこちら
    📃作文コースはこちら
    💻プログラミングコースはこちら
    体験学習(2回)受付中
    Line
    Line公式ページ・作文&プログラミング教室
    https://page.line.me/302pdsgl
    上記リンクをクリックし、公式LINEページから「友達追加」してご連絡下さい。「友達追加」がない場合、まずはトークをクリックすると「友達追加」が選べます (LINEアプリから開かれることになります)。パソコンでご覧の方は、QRコードが表示されますので、スマホからQRコードをスキャンして下さい

    メール
    kayo.asaoka@gmail.com
    上記メールアドレスにメールください。リンクをクリックすると メーラーが開くようになっています。
    オンライン教室入り口
    オンライン教室入り口…クリックして入室してください。

    Zoom(無料のWeb会議システム)を使用しています。スマホ、パソコン、タブレットから利用できます。
    🌴オンライン授業詳細


    授業時間の確認はこちらから


    アクセス
    最新記事
    カテゴリー別記事
    過去の記事
    プロフィール
    ブログ内を検索
    others
    mobile
    qrcode
    powered
    無料ブログ作成サービス JUGEM
    JUGEMのブログカスタマイズ講座