小学校4年生のかめきちくんとたくちゃんが課題「秋の虫」で作文を書きました。かめきちくんは友達と夜の公園で虫取りをしたあと、虫を使ってあることをすることに。たくちゃんは美しい鈴虫の声に最初は家族みんなで酔いしれましたが、夜になると事態は大きく変わって……。どちらも、鈴虫の鳴き声をテーマにした、いきいきとした生活作文です。
では、かめきちくん、たくちゃん、お願いします。
「ハーイ」
課題
秋の虫
|
鳴き声で勝負だ! 小4 かめきち
「虫取り勝負しよう」
友達が言いました。理由を聞いたら、
「だってサッカーとかドッジボールは飽きたから」
と言い、みんなで公園に行くことにしました。でも、行く途中に友達が
「素手じゃ、一匹も捕まえられないよ」
と言い出しました。
「何でだよ」
「もしも、取れたとしても虫カゴは?」
「あ、そうか」
「みんないったん帰って虫かごとかトラップとか虫取り網を持ってきて」
「じゃあ、またあとで」
ということでみんな家へ帰りました。
ふたたびみんなが集まってトラップを仕掛けました。仕掛けている途中で
「あっ、おったぞ」
と友達がさけび、みんな駆け付けました。捕まえたのは鈴虫です。夜にきれいな声で鳴く虫です。でも、友達は転んでしまい、鈴虫は逃げてしまいました。
「最悪だ。またやり直しか」
「ねえ、こうしたらどう? ほら、鈴虫とか夜に出るじゃん。だから夜に捕まえればきっと大漁だよ」
僕が言うと
「おまえ、あったまいい」
と言われたので、みんなまたいったん家に戻りました。
その日の夜に友達と公園に行きました。トラップを調べたところ、友達のには何もかかっていないようでした。だけど、ぼくのトラップにはカブトムシのオスを見つけました。ブランコの柵にしかけたトラップです。でも、ねらっていた獲物じゃなかったので逃がしました。カブトムシはクワガタと勝負していたようでした。そこで、
「あ、いいこと考えた。秋の虫で対決しよう!」
ということになりました。
「いけ、鈴虫!」
勝負が終わって家に帰ってきました。図鑑やインターネットで鈴虫の飼い方を調べました。まず土を半分入れてその上に木くずとか枯れた葉っぱをかぶせます。そしてナスを入れ、水が入っているペットボトルをさしたら完成です。
「へえ、そうなんだあ」
食べ物はナス、きゅうり、昆虫ゼリーらしい。鈴虫は二か月くらいで死んでしまうらしいです。でも、とても面白そうです。鳴く声とかを聴くだけでもいろいろ分かることがあるそうです。
虫は勝負させるだけじゃなくいろんなことを調べて勉強したりできるんだなと思いました。
うるさい鈴虫 小4 たくちゃん
学校でダンゴムシを探していたとき、植木鉢の下に鈴虫を見つけました。先生に見せると鈴虫は先生の服にとびついて、びっくりした先生が踊りだしました。まわりの子供たちはびっくり。とくに1年生は保健の先生を呼ぼうすらとしました。みんなは大笑いをして先生を見ました。
僕はそのまま鈴虫を逃がすのはもったいないと思ったので、鈴虫2匹を持って帰りました。昼間は家族みんなが
「いい声だねえ」
と嬉しそうに言っていました。しかし、夜は鈴虫をベランダに置いたので大丈夫だろうと思っていたのに、真夜中に鈴虫は窓の外から声を響かせました。うるさくて目をつぶることもできません。お母さんとぼく、お父さんは鈴虫対策作戦を始めました。結局、いちばん出た意見は「逃がす」でした。鈴虫の声ははまるで大群で合唱をしているみたいでした。
ぼくは秋の虫は夏の虫より声が大きく、とくに鈴虫の声は無視できないくらいうるさい声だと思いました。鈴虫を飼うと次の日は睡眠不足になると思います。今後は鈴虫を飼いたくありません。